高圧自家用受電設備には地絡保護のために地絡継電器(GR)もしくは地絡方向継電器(DGR)が設置されていますが、
これらはどのように使い分けて採用しているのでしょうか?
地絡継電器(GR)は需要家構内で地絡があると零相変流器ZCTと地絡継電器を組み合わせて地絡電流を検出し遮断装置を遮断させるもので、
公益社団法人 日本電気技術者協会の電気技術解説講座(高圧自家用受電設備の保護について)によると
受電設備内の対地静電容量が小さい(構内の高圧電力ケーブル長が短い)場合に適用する。
ただし、 対地静電容量がある程度大きいと、電源側(受電設備の外部)で発生した地絡事故によって、
地絡継電器が不必要動作(もらい動作)するとあります。
また、地絡継電器が動作する電流の基準値(感度電流)は、一般的に200mAに整定されており、
これ以上になると地絡継電器では、もらい動作する場合があるとのことで
感度電流200mA、6kV-CVT100sqの場合、ケーブル長は約124mに相当するとあることから
ケーブル長が124mを超える場合は、地絡方向継電器を採用する方が良いということでしょうか。
ちなみに、6kV-CVT38sqだと174mになる計算。
コンビニや小さい店舗とかだと、高圧ケーブルはこんなに長くならないと思うので
地絡継電器で問題ないといった判断で良いのでしょうか。
(そもそもコンビニ等の高圧ケーブルのサイズが38sqなのかどうかは分かりませんが)
ケーブル長が短い場合に地絡方向継電器を採用するのは過剰でしょうか。
(コスト面で大差がないのであれば、当然地絡方向継電器ですよね)
詳しいことはよく分かっていませんが、記事を書いているうちにモヤモヤした感じがなくなってきたような気がします。